以前にお知らせした須藤海芳子さんの著作『シャンパン&スパークリングワイン』。彼女とのインタビューが完成しました。是非ご覧ください!
麗しきシャンパン・ワールドへの誘い
最近は日常的にワインを楽しむ人々が増えてきたとはいえ、シャンパンといえばやはりまだまだ特別な日の飲み物というイメージ。ハレの日ばかりでなくもっと上手に、もっと身近にシャンパンと親しむために、『シャンパン&スパークリングワイン』の著者である(有)デパール代表須藤 海芳子(すどうみほこ)さんにお話を伺います。
Mikiko:須藤さんの著作 『シャンパン&スパークリングワイン』を読ませていただきました。とってもおしゃれで見ているだけでも素敵なご本なのですが、「シャンパン大百科」と言った感じでしっかりお勉強できる部分もきっちりあり、おしゃれで知的な参考書といった感じで大変すばらしいと思いました。ご自身から本の内容について簡単にご説明していただけますでしょうか。
Mihoko: シャンパンはセレブリティな雰囲気、気取ってのむというイメージがあるかと思います。それをもっと日常的に親しんでいただきたいという思いから書かせていただきました。1章 はじめてのシャンパン(保存方やグラスの選び方などのシャンパンの基本)、 2章 いつでもどこでもシャンパンと(バレンタインなどアニバーサリーにぴったりのシャンパン選び )、3章 シャンパンとのマリアージュ(料理、スイーツなどとの組み合わせやレシピの紹介)、4章 もっとたのしくシャンパンライフ(針金とミュズレを使ったイスのオブジェ、コルクの再利用など)、 5章 シャンパンカタログ(82本の銘柄紹介)といった構成になっています。
Mikiko:Muselet(ミュズレ)というのはシャンパンのビンの口にかかっている栓おさえのことですよね。な〜んにも考えずに捨ててましたが、きちんとコレクションしたり、かわいいグッズまで作ってしまうというのは驚きでした。フランス語学習者としては、champagne(シャンパーニュ)は飲み物の意味のときは男性名詞というようなフランス語の解説や、あらゆるページにExtra sec (エクストラ・セック/やや辛口)といった風に飾りではなくきちんとしたフランス語が添えられている点もうれしいです。この辺は、かなり意識してつくられたんじゃないですか?
Mihoko: 正式には王冠部分のことは、Plaque de Muselet(プラーク・ド・ミュズレ)と呼ぶのですが、日本ではミュズレが定着しています。泡をともなうお酒は世界中で造られていますが、やはりシャンパーニュはフランスで造られる飲み物ですから、フランス語というのは意識しました。ただし、日本では英語の発音に近い「シャンパン」が定着しているので、悩んだあげくこちらを採用しました。
お気に入りの一本を見つけよう!
Mikiko: それでは、まだ手元に『シャンパン&スパークリングワイン』をお持ちでないシャンパン初心者の方に選び方のコツを教えていただけますか?
Mihoko: 名前だけを無理に覚えようとするのではなく、背景にあるストーリーを知ると楽しいと思います。本の中にも出てきますが、Munn(マム)というメゾン(メーカー)と、画家のレオナール藤田はとっても関係が深いのです。
Mikiko: 確かに藤田嗣治の描いた「バラ」の花、見てみたくなりました。やはりいろいろなエピソードを知ると愛着が深まりますね。
Mihoko: また、シャンパンのなかにある香りのなかで、自分の好きな香りがあればそれをチョイスするのもオススメです。
Mikiko: 本の中ではシャンパンの香りを「食パン」や「レモン」といった身近な例をとって紹介されていましたが、あれはおもしろいですね。初心者でも宝探し感覚で香りを楽しめそうです。あと、グッズの紹介ページで、須藤さんの私物の「香りのトレーニング用エッセンス」が掲載されていましたが、プロの方はやはりああいうグッズを利用して鼻をトレーニングされるのですか?フランス語だし、私も欲しいなあと……。
Mihoko: 私がスクールに通った時は、中が見えないようになっているグラスのなかに、さまざまはフルーツ、ジャムなどが入っていて当てるという授業がありました。「香りのエッセンス」は復習の意味もありフランスで購入しました。本のなかではシャンパンの香りですが、他にもボルドー、ブルゴーニュなど銘醸地の香りのエッセンスもあるんですよ。これは日本でも購入可能です。シャンパンは残念ながら日本では販売されていません。
シャンパンビギナーの素朴な疑問
Mikiko:ところでシャンパンと他の食品との意外な組み合わせといえば、映画「Pretty Woman」で有名になったシャンパンとイチゴというのがすぐに思い浮かびますが、あれは専門的に見ても理屈が通った組み合わせなのでしょうか?他に、これは変わった組み合わせだけどお薦めというのはありますか?
Mihoko: シャンパンの特徴でもある、酸味とイチゴは合います。本でも詳しく紹介させていただきましたが、他のスイーツですと、シャンパーニュ地方のお菓子として有名なビスキュイをシャンパンに浸して食べるのも。また、和菓子とも相性が良いものがあります。寿司のシャリのやさしい甘酢ともピッタリですよ。お魚の身の色とシャンパンの色をあわせると◎です。
Mikiko: すっごく楽しいですね〜。「ご馳走+シャンパン=気軽に楽しめない!」という公式から完全に抜け出せた気がします。ところで、とってもくだらない質問で申し訳ないんですけど、優勝パーティで噴射されるシャンパンや、ホストクラブで見られるシャンパンタワーを見て個人的にはどんな風に思われますか?
Mihoko: F1や野球などでかけあっていますよね。ちょっともったない気がします。きちんと口に含んでくださいね、という思いです。シャンパンタワーはその後飲んでいただけるから良いと思います。でも、やっぱりシャンパンに合ったグラスで楽しみたいですよね。
Mikiko: フルート型のグラスだといきなりおしゃれな雰囲気になりますが、やっぱりタワーは難しそうですね。(笑)
posted by Mikiko at 08:36|
日記
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